奈良県警橿原署は6月26日、けがをしていた女性(81)の救助に貢献したとして、県立香芝高2年の西川魅咲さん(16)に感謝状を贈呈した。
署などによると、西川さんは学校が再開した6月1日の午後6時半ごろ、演劇部の活動を終えて橿原市の近鉄橿原神宮前駅の東側ロータリーで母の車の迎えを待っていた。イスに座ってスマートフォンを操作していた西川さんは、けがをした女性が座っていることに気付いた。女性は顔の右側が腫れ、内出血もあった。
「安いホテルを教えてほしい」。女性から頼まれ、西川さんはスマホで検索した。ホテルの目星をつけるため所持金を確認すると、「2千円」と言う。
西川さんはホテルに泊まるのは無理だと思い、女性と一緒に近くにある交番へ。交番に警官は不在だったが、不在時用のインターホンで橿原署に連絡。女性はその後、救急搬送されたが、命に別条はなかった。署に対して、女性は「自分で転んだ」という趣旨の話をしていたという。
西川さんは祖母と同居しており、高齢の女性を助けることにためらいはなかった。「女性が無事でよかった」と話していた。松浦克仁署長は「人の関わりが希薄になっているなか、救急要請までお手伝いいただいてありがたい」と述べた。(米田千佐子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル